生息地・種類

生息地・種類

生息地

オカヤドカリは「陸上で生活するヤドカリ」です。
彼らは一体どこで暮らしているのでしょうか?

オカヤドカリは、海岸地帯や海に近い森林地帯に生息しています。
日本では、主に沖縄県や鹿児島県をはじめとする西南諸島、
東京都の小笠原諸島などといった、離島を中心に生息しています。

海辺を歩く際には、ぜひ足元を観察してみてください。
小さく動くオカヤドカリに出会えるかもしれません。

日本国内の生息地

生息域外の場合であっても、
全国の水族館等で
飼育されていることもあります。

Japan_map

種類

ヤドカリは世界に1500種類以上存在すると言われています。
その中でオカヤドカリは何種類を占めるでしょうか。

オカヤドカリは世界で15種類が確認されており、
日本にはそのうちの7種類が生息しています。
(オカヤドカリ属6種・ヤシガニ属1種)
オカヤドカリはヤドカリの中でも希少な部類と言えるでしょう。

ここでは、日本に生息する7種のヤドカリをご紹介します。

  • オカヤドカリ

    オカヤドカリ

    Coenobita cavipes

    内陸の森林域に生息することが多く、なかなかお目にかかることが難しい。眼柄がすべて真っ黒で、体色も黒褐色~茶色が多め。脚がほっそりしている。カタツムリやタニシの貝殻に入ることが多い。

    見分けるポイント

    眼柄:黒
    触覚:オレンジ色

  • ナキオカヤドカリ

    ナキオカヤドカリ

    Coenobita rugosus

    ほかのオカヤドカリと比較すると小型で、大きくても3cmほどにしかならない個体が多い。眼柄の下部に黒い斑点を持つ。「ナキ」と名前がつく通り、殻と体をこすり合わせて「ギッギッ」という音を出す。

    見分けるポイント

    眼柄:下部に黒い斑点がある

  • オオナキオカヤドカリ

    オオナキオカヤドカリ

    Coenobita brevimanus

    海岸林に生息し、かなり大型に成長する。赤紫色をしている個体が多い。左鉗脚が分厚くて大きく、挟まれると痛い。目の部分が丸く、眼柄は円柱形になる。

    見分けるポイント

    眼柄:目が丸い
    体色:赤紫色
    はさみ:左鉗脚が大きい

  • ムラサキオカヤドカリ

    ムラサキオカヤドカリ

    Coenobita purpreus

    オカヤドカリとしては世界最北に分布する日本の固有種。ナキオカヤドカリとともに、日本で最も多く見られる種。「ムラサキ」とつくが体色はさまざまで、小型のときはクリーム色の事が多い。大型になるにつれ紫色が濃くなる傾向にある。

    見分けるポイント

    眼柄:黒い斑点がない
    体色:大型になると青紫色

  • コムラサキオカヤドカリ

    コムラサキオカヤドカリ

    Coenobita violascens

    かなり大型になる種で、幼体のときはオレンジっぽい赤い色をしている。大型になるにつれ青紫色が強くなる。「コムラサキ」は「小紫」ではなく「濃紫」を意味する。世界的には広く分布。

    見分けるポイント

    体色:小さいときは赤色
    大型になると青紫色

  • サキシマオカヤドカリ

    サキシマオカヤドカリ

    Coenobita perlatus

    日本では小笠原諸島のみで生息が確認されている希少な種。真っ赤で美しい体色に白いつぶつぶの突起がある見た目から、英名では"Strawberry Land Hermit Crab"と呼ばれる。

    見分けるポイント

    体色:赤い体に白い斑点がある

  • ヤシガニ

    ヤシガニ

    Birgus latro

    世界最大の陸生甲殻類で、最大で4kgほどになることもある。幼体のときは他の種と同様に貝殻を背負っているが、成長に伴い貝殻に入らなくなる。非常に体が大きく、青褐色をしている。

    見分けるポイント

    体色:青褐色
    貝殻を背負っていない